2: 太陽光集光シート(SOH-1)の原理


A: 反射光最小化 垂直方向入射光





B: 反射光最小化 垂直方向入射光






C: 太陽光パネルへの応用の課題





D: 両面対称プリズム構成


SOH-1の下部面にも同様な立体構造を持たせた 両面対称プリズム(SOH-1)を構成します。

Simulationでは 片面の場合の透過率の落ち込みが 大きく改善されています。

この シミュレーションは2次元のsimulation結果ですが  3次元シミュレーションでも 同様な結果を示します












                 2:SOH-1 立体構造と3D Simulation例










下図は SOH-1のシミュレーションモデルと simulation結果を示しています。

ここで simulationで用いた入射光線は 法線方向、水平方向 ともに一様の方位と強度で分布させたものです。




         


                            SOH-1 表面捕捉Simulation


SOH-1の表面から面内に捕捉される 入射角別の光線捕捉率です。

平面板の場合 捕捉率は80.8%です。








SOH-1(頂角60度)の場合は 全体平均 95%以上  最大は99%以上になります。






SOH-1(頂角30度)の場合は99%以上になります。




                            SOH-1 透過光線Simulation


SOH-1下部から 透過してくる光線の 入射角別の光線捕捉率です。

平面板の場合 空気中では捕捉率は72%です。

SOH-1の場合は 空気中では全体平均 83%以上になります。



                    平板光線透過Simulation(平均透過率:72%) 外部屈折率N=1





          SOH-1(頂角82.5度) 光線透過Simulation(平均透過率:83%) 外部屈折率N=1






下部が空気でなく 屈折率3.5程度の場合 
平板の場合 67%程度に対し SOH-1では 最大97%以上になります。


                 平板光線透過Simulation(平均透過率:67%) 外部屈折率N=3.5





            SOH-1(頂角60度)光線透過Simulation(平均透過率:92%) 外部屈折率N=3.5

                             SOH-1(頂角30度)では96.7%の平均透過率





      SOH-1(頂角30度)光線透過Simulation(平均透過率:96.7%) 外部屈折率N=3.5










                3: 集光シート(SOH-1)技術のテクスチャーPV素子への適用


以上のように下部(材料)屈折率により 光線捕捉率は大きく変化します。
そのため実際の適用には SOH-1設置方向 PV素子の屈折率表面形状を
考慮した最適化シミュレーションが必要になります。



発電素子の一般構造は 素子表面に 微細なピラミッド構造を持たせ 表面反射を抑える構造である。


           




                   

SOH-1では 表面にTextureを持つ発電素子には 垂直に近い角度での入射が期待され
発電効率がよくなります。発電素子表面保護層と封止樹脂層とモジュール表面の強化ガラス
もしくはSOH-1の3層の屈折率の光学的整合が重要になる。また 上図で 発電素子の 
n型層に法線角方向から 入射するよう 光学系を設計する必要があります。
このため テクスチャーの構造も考慮する必要があります。
各層に要求される機能が異なるため 実現は simulationによる 事前確認が必要になる。
構成材料を同一樹脂に統一することで 最大捕捉率を得るための整合を可能にすることが考えられます。


           4: 集光シート(SOH-1)技術の太陽熱利用システムへの適用


          表面に平板を使用した時の 下部が水の場合の 光線捕捉率(全方位平均 80.3%)





          表面にSOH-1を使用した時の 下部が水の場合の 光線捕捉率(全方位平均 93.8%)







                 4: 集光シート(SOH-1)技術のまとめ


以上のように SOH-1の特性は太陽光が水平線に近くなるほど その集光効果が大きくなります。
このことは 太陽光発電においては 発電時間の延長と 総発電量の増加が可能になります。
太陽熱利用分野においては 15%以上の 熱エネルギーの増加が可能になります。
太陽光の総エネルギーの少ない 低緯度地方においては 特に有効な手段と考えられます。

具体設計に必要なシミュレーターを用い各分野の製造メーカと協力しつつ 応用分野を広げてまいります。


1: 太陽光集光シート(SOH-1)の発想

太陽光集光シート SOH-1 解説
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準微細な(10〜数百ミクロン以上)幾何光学の原理が適用できるサイズの立体構造をもった光学シートは その幾何学形状により 多様な機能を持つことができる。
幾何光学(反射屈折の法則)の原理を用いた光線追跡simulationにより その機能を容易に確認することができる。
上記シートを多層化することでより高度な光学系を形成し 更に複雑な機能を発揮することができる。
最新の光学シート製造技術(UV スクリーン印刷技術、多層構造シート製造技術等)により このような 多層構造のシート製造が可能になりつつある。
以上のことを背景に 光集光シート(SOH-1)について解説する。

一般的な太陽光発電パネルは表面が平坦なガラス又はプラスチック基板で構成されている。










下図は平面を通過する太陽光のシミュレーションである。

平板での光線透過率は水平方向近くで 反射率により 大きく低下する。全方位平均で28パーセントのエネルギーの損失になる。
外側の面だけでも 全方位平均20%程度のエネルギーが反射されている。

特に 朝夕の反射率の大きい角度部分の光線透過率を改善できれば 1日あたりの発電量を 大きく増加できる